UCHIWA STAY OSAKA NAMBA


2025EnterpriseCompleted
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大阪市中央区日本橋に建つ宿泊施設「UCHIWA STAY OSAKA NAMBA」。

本件はクライアントの新規事業である「ビルテナント型宿泊施設運営事業」の最初のプロジェクトである。弊社はこの新規事業の企画構想の初期段階からかかわり、事業化・空間実装に至るまでを一貫して伴走した。

設計で求められたのは、かつて事務所ビルであった建物のホテルへのコンバージョンである。この事業の特徴の1つは、小規模団体旅行客をターゲットに、6~8人で1つの客室に泊まることができるホテルとする点である。通常そういった人数の旅行ではホテルのチェックインで別室となり、宿に到着すると旅行体験が途切れてしまう。この点に着目し家族や友人が夜も集まって過ごすことのできるアパートメントホテルに需要を見出した。そのため、設計当初から客室数よりも広さが求められ、1フロア230㎡を約100㎡の2室にわけ、3フロア合計で6室の計画とすることが目指された。

旅館業法における寝室の条件として「採光」が挙げられるため、間取りは既存建物の開口部の位置による制限を受けた。本建物は階によって開口部の位置が異なるため、この制約によって各階のプランは自動的に異なるものになり、結果として各客室に個性を与えることになった。集まって過ごすことをコンセプトとした客室であるため、どの部屋も寝室は最小限とし、リビングダイニング、ベンチ、小上がりやキッチンカウンターなど、多様な集まり方に面積を割いている。

空間はインバウンド需要を意識し日本の伝統的な意匠の上質さと現代的な生活空間の調和を目指した。青丹(あおに)を基調とした壁と天井にナラの床材を合わせ、天井は格天井と間接照明を融合させた。玄関は複数人の同時利用を見据えて広めにとり、白御影石を思わせるカウンタートップのキッチンを併設した。チェクインカウンターにはUCHIWA STAYのロゴマークをオマージュした、近江一閑張の蛯谷工芸と製作したアートを展示し、上質なホテル空間への期待感を演出している。

既存建物の制約の中で、みなで集まって過ごす上質な宿泊空間を実現した本計画は、クライアントの新規事業の第一弾として次のプロジェクトへバトンをつなぐものとなった。

※青丹(あおに)とは…
くすんだ暗い黄緑色の伝統色。古代より貴重な顔料や眉の化粧として利用され、奈良の都を指す「あおによし」という枕詞としても有名。

DATA

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敷地面積

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延床面積

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Total floor area

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「UCHIWA STAY OSAKA NAMBA」がグランドオープンしました。

2025.12.23


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